今日で6月も終わりか

コラム

本日、6月最終日。

この月が巡ってくるたび、僕の胸には特別な感慨が込み上げてくる。 忘れることのできない、あの「熱い夏の始まり」から2年が経った。

2年前の6月、僕は11月の行政書士試験に向けて、暗闇を手探りで進むように勉強を始めた。 前月にネットオークションで格安のDVDとテキストを落札し、鉛筆と蛍光ペンを近所のスーパーへ買いに走ったあの日の空気は、今でも鮮明に覚えている。

当時、法律職の国家資格試験に挑むのは実に27年ぶりのことだった。かつて目指した旧司法試験。 「昔とった杵柄」のアドバンテージなど、微塵もなかった。むしろ僕を待ち受けていたのは、過去の挫折感という重いトラウマ。ゼロどころか、マイナスからのリスタートだった。

とにかく動くしかなかった。 6月いっぱいで行政法と民法の講義を一気に聴き終え、対応する問題集を貪るように解いた。 7月からは一問一答の肢別過去問集で基礎を叩き込み、8月中旬には5肢択一の過去問集へと駒を進める。

週5日、しかも土日がメインというハードな仕事をこなす日々。予備校の全国公開模試を受ける余裕など、物理的にも時間的にもどこにもなかった。

試練はさらに続く。 夏の終わりに気管支炎を患い、秋には網膜裂孔による飛蚊症を発症。トータルで1ヶ月近く、机に向かうことすらままならない絶望を味わった。

そして迎えた、11月の本試験当日。 下痢、微熱、そして目の前を浮遊する飛蚊症。コンディションは文字通りの「最悪」だった。しかし、震える手で鉛筆を握り締め、持てるすべての力を解答用紙にぶつけた。

運命の合格発表は、翌年1月末。 画面に浮かんだ僕の番号。それは――。

「54歳・土日フルタイム勤務・実質4ヶ月・独学・一発合格」

すべての逆境を覆し、完全勝利を掴み取った瞬間だった。

あの2年前の6月、スーパーの文房具売り場で覚悟を決めた一歩がなければ、今の僕はいない。 過去のトラウマを乗り越え、自らの手で未来を切り拓いたあの始まりの月。

だからこそ、6月が終わる今日という日は、僕にとって永遠に色褪せない「原点」なのだ。

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